お世話になっております、みこりおです。
ハンドメイドルアー製作に打ち込み、それを販売し『これを自分の生業・仕事にしよう!』こう思い至った際に…
困った事はないでしょうか?
開業届ってどうやって書くの?
ドコに出したら良いの??
ハンドメイド作家、ルアービルダーとして、個人事業主として開業する際に「開業届」の提出が必要である事、はなんとなくでも知っている方は多いでしょう。
しかしながら具体的な書き方や提出方法、などについてはご存知ない方もいらっしゃるかと思います。
なのでこの記事では、未来のルアービルダーであるあなたに向け…
開業届を提出する必要性
提出の準備、入手場所、方法、その他必要な物
具体的な書き方
提出する場所、方法
これらについてをお伝えします。
「税務署関係の書類」「開業届を提出」なんて聞くと難しそうに思え、身構えてしまう方もいらしゃるかもしれません。でも実はとても簡単です。
また国税庁のホームページ、ダウンロードできる資料、などを参照にするのが良いとは思うのですが…こういう官公庁の文章は堅苦しく『なんだかわかりにくい…』なんて思ってしまったりもするでしょう。
なのでなるべくわかりやすく、ご説明させていただきます。サクッと提出し、ルアービルダーとしての新たな船出を切ってください。
開業届って何?開業届とは
そもそも「開業届」をご存知ない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単にご説明させていただきます。
個人事業主として事業をはじめる際に「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」という手続きを行う必要があるのです。
新たに事業を開始したとき、事業用の事務所・事業所を新設、増設、移転、廃止したとき又は事業を廃止したときの手続です。
引用:国税庁
この手続きの際に提出するモノであり「私が、この場所で、こんな事業をはじめます!」と国、国税庁にお知らせする重要な書類となります。
しかし紙媒体で提出する場合…A4の紙が1枚だけ、なんですけどね。
ハンドメイドルアービルダーが開業届を提出する必要性について
もしあなたが…
今日からルアービルダーだ!
と名乗り、自分用のハンドメイドルアーを製作する場合、もしくは友人や知人に無償で提供する場合、であれば開業届を提出する必要はありません。
完全に趣味ですからね…思う存分、自由に楽しみましょう。
また副業として行っている場合であれば雑所得として確定申告をし、開業届を出さない、という選択肢もあるかもしれません。
しかしハンドメイドルアービルダーとして、それを仕事や商売として継続的に行う、すなわち事業とする場合には開業届の提出が必要となります。
開業届を出すor出さない、または事業と認められるかどうか?という判断などは税務署の職員さんや専門家・税理士さんなどにご相談ください。
ルアービルダーとして事業を開始する場合、開業届の提出は義務です
所得税法229条を根拠として、事業を開始した際は一月以内に、税務署長に提出しなければなりません。
国税庁の▶コチラのページ◀を参照してください。もしくはネットで「所得税法229条」と検索すれば確認できるかと思います。
つまりは義務です。…しかしながら提出していなかったからといって特に罰則はなく、また過去に遡って提出する事も可能です。
確定申告をきちんと行い、税金さえ納めていれば、特に問題はない訳ですね。
だったら開業届なんて提出する必要ないんじゃないの?
こう思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし開業届を出す事で大きなメリット、を得る事ができるのです。なのでキチンと提出しておく事をおすすめします。
ルアービルダーが開業届を出すメリット、デメリット
開業届を提出する事で得られるメリット、これが非常に大きく「開業届を出さずに事業を行うのは損である」と言っても過言ではないでしょう。
ちなみにデメリットは「書類を書くのがめんどくさい…」この1点だけです。実際は5~10分ぐらいで書ける程度の簡単な書類なんですけどね。
この些細なデメリットに対し、メリットはこの上ないモノなのです。それが青色申告というモノ。
その節税効果が大きく、個人事業主であるほとんどの方が青色申告をしている、のはこのメリットを享受する為なのです。
※青色申告を行う為には開業届の提出とともに青色申告承認申請書、を提出しなければなりません。といってもA4の紙がもう1枚、必要になるだけ。
この節税のメリットをわかりやすくお伝えする為、費用計上は少なめ、その他控除なし、というちょっと極端な1例でお伝えしておきましょう。(合計所得が2400万円以下の場合)
このケースでは…
収益300万円-費用30万円=所得270万円、所得270万円-基礎控除48万円=222万円
222万円に対し5%の所得税が賦課され111000円、を納めなければなりません。
つづいて、青色申告にて確定申告を行った場合を見ていきます。
このケースでは…
収益300万円-費用30万円=所得270万円、所得270万円-基礎控除48万円-青色申告特別控除MAX65万円=157万円
157万円に対し5%の所得税が賦課され78500円、を納める事になります。
その差額は67400円!
青色申告がいかに節税に繋がるか、がご理解いただけるのではないでしょうか?この青色申告を行うためには「開業届」を提出する必要があるのです。
また私の感じたメリット、デメリットはこんなカンジですが、人によってはその他にも様々な点があるらしく、freee株式会社の開業届のデメリットとは?副業、扶養、失業保険など注意が必要なケースを解説、という記事なども参考にしてみてください。
開業届を提出する為の準備、用意する物
あらかじめ必要な物、を把握しておけば開業届の作成、提出もスムーズにできると思います。
ただし提出する方法、によって微妙に異なるのでご注意ください。
マイナンバーカードor通知カード+本人確認書類、は税務署の職員さんにお渡しすると、その場にて書き損じがないかなどを確認してくれます。
印鑑は不備があった際に訂正印を押す際に必要。昔は開業届に印鑑の押印も必要だったのですが、現在は不要のようです。
e-Taxはネット上でほとんどの手続きができて便利そうですが、色々とややこしそうなので私は利用しておりません。詳しくは国税庁の▶公式ページ◀などを参考にしてください。
また開業届提出時に青色申告承認申請書も同時に提出したい場合、は青色申告承認申請書も必要となります。
開業届や青色申告承認申請書の入手方法
最寄の税務署or国税庁のホームページ、で手に入ります。
税務署に赴いた事がある方であればご存知かと思いますが、確定申告用の書類などを陳列している棚などが並んでいるスペースがありますよね?
そのあたりを探せば置かれています。もしわからなければ…税務署の職員さんに尋ねれば教えてくれるでしょう。
もしくは国税庁のホームページではPDF形式にて配布されていますので、そのまま入力して印刷するor印刷してから手書き、どちらでもOK。
開業届の提出にお金はかかる?費用について
開業届の提出において費用は特に掛かりません。0円です。
収入印紙を貼らなければならない、手数料がかかる、といった事はありません。
ただし印刷するのであれば用紙代、税務署に赴くのであれば交通費、郵送の際の封筒代や切手代、e-Taxを利用する場合にはICカードリーダーの購入費、などの付随する費用は当然に必要になります。
個人事業主ルアービルダーの開業届の書き方
国税庁のホームページからダウンロードしたPDF、と見比べながら確認するとわかりやすいかと思います。
_税務署長 | 所轄の税務署を記入 |
_年_月_日提出 | 提出する日を記入 |
納税地 | 「住所地」にレ点を入れ自宅住所、電話番号を記入 |
上記以外の住所地・事業所等 | 自宅以外に事務所や工房、などを構えるのであれば記入 バーチャルオフィスを利用する場合もコチラに記入 |
氏名 | ご自身の氏名と生年月日 |
個人番号 | いわゆるマイナンバー |
職業 | 製造業or物品販売業、もしくはハンドメイド作家、ルアービルダーでも良いかも? |
屋号 | ブランド名、などを決めているのであれば記入 |
届出の区分 | 「開業」と「新設」にレ点、それ以外は空欄で |
所得の種類 | 「事業(農業)所得」にレ点 |
開業・廃業等の日 | 開業日を記入 |
事業所等を新増設、移転、廃止した場合 | 記入不要 |
廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合 | 記入不要 |
開業・廃業に伴う届出書の提出の有無 | 青色申告をする場合は「青色申告承認申請書…」の「有」にレ点 「消費税に関する…」は「無」にレ点 |
事業の概要 | ハンドメイドルアーの製作、販売、などでOK |
給与等の支払の状況 | 人を雇っているのであれば記入、いなければ「無」にレ点 |
こんなカンジの記入で大丈夫だと思います。国税庁のホームページから『書き方』のPDFもダウンロードし参照すると良いでしょう。
しかし不明点などがある場合、は税務署の職員さんにご相談ください。
繁忙期・確定申告の時期などは避けておいたほうが良いとは思いますが、基本的にはとても親切、丁寧に対応してくれます。
「開業届を出す」という事は「きちんと事業を行います!ちゃんと税金を払います!」と宣言しているようなモノですからね。
どうしても『わからない…難しそう…』なんて思うのであれば、freee開業を使用してみると良いでしょう。
私の場合は国税庁のホームページからダウンロードして提出したのですが、最近こういうサービスがあるという事を知り、試しに無料登録をして試してみたのですが…
これは確かに簡単だな~
なんて思ってしまいました。アンケートに答える様なカンジで記入していけば良いので、書類の作成、税務署への届出、なんかに苦手意識がある方でも簡単に作成できると思います。
しかも開業届だけではなく、青色申告承認申請書までも一緒に無料で、作成できてしまうのです。
ハンドメイドルアービルダーの開業届の提出方法
ここからは提出の方法、などについてをご説明していきます。
開業届や青色申告承認申請書の提出方法
提出方法は、
- 税務署へ持参し提出
- 郵送で提出
- e-Taxの場合はe-Tax上で
また紙媒体にて提出する場合、国税庁からダウンロードすると「控用」も一緒にダウンロードされます。同じく記入し提出しましょう。
提出すると職員さんが開業届と同じく確認してくれて「受付、日付、税務署名」の印鑑を押して返してくれます。自分用の控えとして保管してください。
しかし青色申告承認申請書は「控用」は準備されていません。ですが2枚印刷し提出、そして「控用に欲しい」と申し出れば一緒に確認してくれます。
そして「受付、日付、税務署名」の印鑑と「控」の印鑑を押して返してもらえますので、必要な方は準備しておくと良いですね。
開業届や青色申告承認申請書の提出先や期限、またはタイミングについて
提出する先、は納税地を所轄する税務署長です。所轄する税務署に「税務署長宛て」として提出すればOK。
所轄する税務署は国税庁の▶コチラのページ◀にて住所から調べる事ができます。
開業届の提出の期限、は事業の開始等の事実があった日から1ヶ月以内、とされています。しかし上述いている様に、期限を過ぎたからといって罰則等はなく、遡って提出する事も可能です。
「事業の開始等の事実があった日、とはいつなのか?」「どの日を開業日にすれば良いだろう…」なんて悩ましいトコロかと思います。
私の個人的な意見にはなりますが…売上や費用が既に発生しているのであれば、早々に提出しておいた方が良いでしょう。「赤字を次年度に繰り越せる」というメリットもあるからです。
そして「売上が0円」「開業にむけて準備中」みたいな段階で提出したからといってデメリットは特にありません。また開業届を提出していたからといって、所得がないのであれば確定申告も必要なし。
なので忙しくなる前に提出しておく、というのもアリです。または「この日が開業日だ!」と思えるような自分にとっての記念すべき日、をじっくり考えても良いと思います。
1番良いのは税務署の職員さん、もしくは税理士さんに相談する事ですかね。
また青色申告承認申請書は青色申告を行いたい年の確定申告の期限、つまりは翌年の3月15日までに提出しなければなりません。
ならびに事業開始年度から青色申告を行う為には事業開始から2ヶ月以内、に提出する必要があります。開業届と同時に作成、提出しておくのが良いでしょう。
開業する際の注意点、個人事業開始等申告書の提出
今回は開業届について、の記事ですので簡単にご説明させていただきます。
「個人事業開始等申告書」という良く似た名称であり、混乱してしまいそうですが…コチラは開業を地方自治体・都道府県に知らせる手続きであり、都道府県税事務所(市長村役場)に提出しなければなりません。
しかしこの個人事業開始等申告書の提出も義務ですが、提出していなかったからといって特に罰則や罰金はなく、またきちんと確定申告を行っていれば、納税の必要性が生じた際に『個人事業税を納めてね』的な書類が届く事になります。
その税金だけキチンと納めていれば良い訳なのですが…それを期に提出する、というのでも良いかもしれません。紙1枚を提出するだけ、とコチラも簡単です。
ハンドメイドルアービルダーの開業届の書き方や提出方法、さいごに
今回は個人事業主として、ハンドメイド作家であるルアービルダーとしての第一歩、開業する際に必要となる開業届、についてをお伝えさせていただきました。
『意外と簡単なんだな~』と思ってもらえたのではないでしょうか?
もし『難しそうだな…めんどくさいな…』と思うのであればfreee開業、を使ってみてください。無料ですしね。
あなたが一人の、新たなハンドメイドルアービルダーとして、素晴らしいルアーを作る職人さんになってくれたら…嬉しく思います。
カテゴリー